― 3食しっかり食べて、体の中から水分補給を ―
「水は飲んでるのに、なんだかだるい…」
それ、かくれ脱水かもしれません。
夏が本格的に始まり、気温と湿度が高くなるこの時期。熱中症への注意喚起が増える中で、実は自覚のない“脱水状態”=かくれ脱水が多くの人に起きています。
特に、冷房の効いた室内で作業することが多い方や、マスクをしている時間が長い方は、のどの渇きに気づきにくく、水分不足がじわじわ進行してしまうケースもあるのです。
「かくれ脱水」とは? ― 目立たないけれど危険な状態
「脱水症」と聞くと、激しい運動のあとや、高熱が出たときに起こるイメージがありますよね。
しかし、「かくれ脱水」は見た目に分かりにくく、本人も周囲も気づかないうちに体調不良が進んでしまうのが特徴です。
◆ こんな症状に要注意!
- なんとなく疲れやすい、だるい
- 食欲が落ちている
- 口の中や唇が乾く
- 便秘がち
- 頭がぼーっとする
- ふくらはぎがつる
こうした症状、実は軽い脱水状態のサインかもしれません。とくに高齢の方、子ども、忙しいビジネスパーソンに多く見られます。
なぜ「水分補給だけ」では不十分なのか?
私たちは「脱水=水を飲めばいい」と考えがちですが、それだけでは不十分です。
汗をかくと、体の外に出ていくのは「水分」だけではありません。
◆ 一緒に失われる“ミネラル”の存在
汗と一緒に流れ出るのが、
- ナトリウム(塩分)
- カリウム
- カルシウム
- マグネシウム などの電解質(ミネラル)です。
これらが失われると、筋肉のけいれん・倦怠感・意識障害など、体のさまざまな機能に影響を及ぼします。
特に真夏は、水ばかり飲んでいると“低ナトリウム血症”になることもあるため要注意です。
「3食しっかり食べる」ことが、脱水予防のカギ!
ここで、管理栄養士として最もお伝えしたいことがあります。
それは――
食べることも“水分補給”であるということ。
食事には、思った以上に水分やミネラルが含まれています。
たとえば、
- 味噌汁1杯=約200mlの水分
- 生野菜や果物の水分含有率は80~90%
- ごはんやパンなどの主食にも水分が20〜60%
つまり、3食しっかり食べること=自然な水分&ミネラル補給につながるのです。
室内で作業する人ほど、3食が大切!
夏は「汗をかいた人」だけが脱水になるわけではありません。
冷房が効いた部屋で長時間作業をしていると、皮膚や口から水分が蒸発したり、呼吸によって体内の水分がじわじわと失われていきます。
しかし一方で、室内での軽作業やデスクワーク程度では、ミネラルの大量損失はほぼ起こりません。
そのため――
🌟 しっかりとした3食の食事をとっていれば、追加でミネラル補給する必要はないのです。
スポーツドリンクや塩飴は、大量に汗をかいた人や屋外作業者、運動時に限定して活用すべきもので、普段から必要以上に摂取すると、むしろ塩分の過剰摂取になるリスクもあります。
汗をかいた後におすすめの食事と飲み物
🍱 食事で整える水分&ミネラルバランス
以下のようなメニューは、暑い時期に食欲を落とさず、かつ効率的にミネラル補給ができるためおすすめです。
● 冷やし味噌汁(豆腐・きゅうり・わかめ入り)
→ 暑くても飲みやすく、ナトリウムやカリウムがしっかり摂れる。
● 梅おにぎり+冷奴+トマトサラダ
→ 梅干しのクエン酸で疲労回復、豆腐でたんぱく質もOK。
● 豚しゃぶの夏野菜ポン酢和え
→ 豚肉のビタミンB1が疲労回復をサポートし、野菜でミネラル補給も。
🥤 飲み物の選び方
- 麦茶(ノンカフェイン・ミネラル豊富)
→ 夏の定番。カフェインがないので体を冷やしすぎず安心。 - 水+塩分少しのおにぎり
→ シンプルだけど効果的な組み合わせ。 - スポーツドリンク・経口補水液
→ 屋外活動・運動・発熱時などに限定使用。日常の室内作業には不要。
まとめ:体調管理の第一歩は「食事を抜かないこと」
水分不足やミネラル不足が進むと、夏の不調だけでなく、集中力の低下や免疫力の低下、代謝の悪化にもつながります。
一番大切なのは、「のどが渇く前に飲むこと」、そして**「3食しっかり食べること」**。
暑さが続く中でも、朝・昼・夕と、主食・主菜・副菜を意識したバランスのよい食事をとることで、あなたの体はしっかりと守られていきます。
📍地域の皆さまへ
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