「なんとなく喉がイガイガする」
「少しだるい気がする」
「もしかして風邪かも……」
そんな風邪のひきはじめに、「何を食べたら早く治るんだろう?」と思ったことはありませんか?
こんにちは!管理栄養士のゆいです。
風邪をひいたとき、特定の食品を食べればすぐに治るわけではありません。しかし、免疫機能が働くためにも、体力を維持するためにも、必要なエネルギーや栄養素を不足させないことは大切です。
今回は、風邪のひきはじめに意識したい食事と栄養についてご紹介します。
まず大切なのは「栄養素」よりも食べられること
風邪というと、
「ビタミンCをたくさん摂ろう」
「免疫力を上げる食べ物を食べよう」
と考えがちです。
もちろん栄養素も大切ですが、最初に意識したいのはエネルギーと水分を不足させないこと。
体調が悪くなると食欲が落ち、いつもより食事量が減ることがあります。発熱や発汗があれば、水分も失われやすくなります。
そのため、
- 水分をこまめに摂る
- 食べられる範囲で主食を摂る
- 消化しやすいものを選ぶ
- 食欲がなければ一度に無理して食べない
ことから始めてみましょう。
おかゆ、うどん、雑炊、バナナなども選択肢になります。
① エネルギー源になる「炭水化物」
風邪のひきはじめは、食欲があるうちにエネルギー源を確保しておくことがポイントです。
ごはん、パン、麺類、いも類などに含まれる炭水化物は、身体を動かすための主要なエネルギー源になります。
食欲が落ちているときは、
おにぎり・おかゆ・うどん・雑炊
など、比較的食べやすいものがおすすめです。
「体調が悪いから野菜だけ」というよりも、まずはエネルギー不足にならないことを意識しましょう。
② 身体をつくる「たんぱく質」
免疫機能に関わる細胞や抗体など、身体のさまざまな組織をつくる材料になるのがたんぱく質です。
肉や魚を食べるのが重たく感じる場合には、
- 卵
- 豆腐
- 納豆
- 牛乳・ヨーグルト
- 白身魚
など、体調に合わせて食べやすい食品を選びましょう。
例えば「卵入りうどん」「豆腐入り雑炊」にすると、炭水化物とたんぱく質を一緒に補えます。
③ 免疫機能を支える「ビタミンC」
風邪と聞いて、ビタミンCを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
ビタミンCには抗酸化作用があり、正常な免疫機能を支える栄養素のひとつです。
果物や野菜に多く、
キウイ・みかん・いちご・ブロッコリー・ピーマン
などから摂取できます。
ただし、「風邪をひいたから大量のビタミンCを摂ればすぐ治る」というものではありません。
普段の食事から不足しないように摂ることを基本に考えましょう。
④ 粘膜の健康を支える「ビタミンA」
鼻や喉などの粘膜は、身体と外部との境界にあります。その粘膜を正常に保つために必要なのがビタミンAです。
ビタミンAやその前駆体であるβ-カロテンは、
卵・緑黄色野菜・にんじん・かぼちゃ・ほうれん草
などから摂ることができます。
例えば、卵とかぼちゃを入れたスープなら、身体を温めながら栄養も摂りやすくなります。
⑤ 忘れたくない「水分」
喉の痛みや発熱があるときには、食事以上に水分補給が重要になる場合があります。特に発熱して汗をかいていると、普段より水分を失いやすくなります。
水やお茶、スープなどを利用して、一度にたくさん飲むのではなく、こまめに補給しましょう。
食事がほとんど摂れず、発汗などによる水分・電解質の損失が大きい場合には、状況に応じて経口補水液を利用する選択肢もあります。
風邪のひきはじめにおすすめの食事例
「栄養を摂らなきゃ!」と何品も準備する必要はありません。
例えば
卵入りうどん+みかん
なら、炭水化物・たんぱく質・ビタミン類を比較的手軽に補えます。
ほかにも、
鮭と卵の雑炊+ほうれん草
おにぎり+具だくさん味噌汁+ヨーグルト
卵スープ+ごはん+キウイ
などがおすすめです。
大切なのは、完璧な栄養バランスを目指すことよりも、そのときの体調に合わせて「食べられるものから補う」ことです。
「風邪には○○!」だけに頼らない
風邪のひきはじめに意識したいのは、
水分+エネルギー+たんぱく質を確保し、ビタミン・ミネラルも不足させないこと。
そして、食事と同じくらい十分な休養と睡眠も重要です。
「栄養ドリンクを飲んだから大丈夫」
「ビタミンCをたくさん摂ったから大丈夫」
ではなく、身体が回復しやすい環境を食事・水分・休養の3方向から整えていきましょう。
なお、高熱が続く、水分が摂れない、息苦しさがある、症状が強い・長引くなどの場合には、食事だけで対処しようとせず医療機関への相談を検討してください。
普段の食事が、体調を崩したときの土台になります
風邪をひいてから慌てて栄養を摂るよりも、大切なのは日頃から栄養状態を整えておくことです。
「自分の食事には何が足りない?」
「体調を崩しやすいけれど、普段の食事を見直したい」
「サプリメントは必要?」
そんな疑問がある方は、管理栄養士への栄養相談もご利用いただけます。
普段の食事内容や生活スタイルを確認しながら、一人ひとりに合わせた食事の整え方をご提案します。
体調を崩したときだけではなく、体調を崩しにくい身体づくりを普段の食事から考えていきましょう。