夏の水分補給はコーヒーやお茶でも大丈夫?管理栄養士が熱中症・夏バテ対策を解説

~サッカーワールドカップでも話題の「ハイドレーションタイム」と水分補給の疑問~

現在開催中のサッカーワールドカップで、「ハイドレーションタイム」という言葉を耳にした方も多いのではないでしょうか。

ハイドレーションとは、水分補給のこと。気温や湿度が高い環境で選手の安全を守るため、試合中に設けられる給水時間です。

世界トップレベルのアスリートでも、暑さの中では意識的な水分補給が欠かせません。これはスポーツ選手だけでなく、私たちの日常生活にも同じことが言えます。

特に夏場は、外で運動をしていなくても汗をかきやすく、気づかないうちに体内の水分が不足していることがあります。さらに湿度が高い日は汗が蒸発しにくく、体温調節がうまくいかないこともあります。

先日、患者さんから夏の水分補給についていくつかご質問をいただきました。

「コーヒーやお茶でも水分補給になるの?」
「夏はスポーツドリンクを飲んだ方がいいの?」
「アルコールは水分補給になる?」

今回は、これらの疑問について管理栄養士の視点からわかりやすく解説していきます。


夏場に水分補給が大切な理由

私たちの体は、汗をかくことで体温を調節しています。

暑い日や湿度の高い日は、汗によって体の熱を外へ逃がそうとします。しかし、汗をかいた分だけ水分やミネラルも失われるため、補給が追いつかないと脱水状態になりやすくなります。

脱水が進むと、

  • だるさ
  • 頭痛
  • めまい
  • 筋肉のけいれん
  • 集中力の低下
  • 食欲不振

などが起こりやすくなります。

さらに脱水は、熱中症や夏バテの原因にもつながります。

「のどが渇いた」と感じた時には、すでに体の水分が不足し始めていることもあります。そのため、夏場はのどが渇く前にこまめに飲むことが大切です。


Q1. 水分補給はコーヒーやお茶でもいいの?

A. 基本的には問題ありません。

「コーヒーやお茶はカフェインが入っているから、水分補給にならないのでは?」と心配される方もいます。

結論から言うと、普段から飲み慣れている量であれば、コーヒーやお茶も水分補給として考えて問題ありません。

確かにカフェインには利尿作用があります。しかし、一般的な量であれば、飲んだ水分以上に大量の水分が失われるわけではありません。

そのため、

  • コーヒー
  • 緑茶
  • 紅茶
  • ほうじ茶
  • ウーロン茶

なども、日常の水分補給の一部として取り入れて大丈夫です。

ただし、カフェインを含む飲み物ばかりに偏るのはおすすめしません。

特に、

  • 胃が弱い方
  • 眠りが浅い方
  • 動悸を感じやすい方
  • 妊娠中・授乳中の方
  • カフェインに敏感な方

は、飲む量や時間帯に注意しましょう。

夏場の水分補給としては、水、麦茶、ルイボスティーなど、カフェインを含まない飲み物も組み合わせるのがおすすめです。


Q2. 夏場は動かなくてもスポーツドリンクがいいんでしょうか?

A. 汗をあまりかかない環境なら、基本的には必要ありません。

「夏は熱中症が怖いから、毎日スポーツドリンクを飲んだ方がいいですか?」という質問もよくあります。

スポーツドリンクには、水分だけでなく糖質やナトリウムなどの電解質が含まれています。汗をたくさんかいた時には、水分と一緒に失われた塩分を補うことができるため、とても便利です。

一方で、室内で過ごしている時間が長く、あまり汗をかかない場合には、必ずしもスポーツドリンクは必要ありません。

例えば、

  • エアコンの効いた室内で過ごしている
  • 外出時間が短い
  • 運動をしていない
  • 汗をほとんどかいていない

このような場合は、水やお茶で十分なことが多いです。

スポーツドリンクを習慣的に飲みすぎると、糖質の摂りすぎにつながる可能性もあります。特に、体重管理中の方や血糖値が気になる方は注意が必要です。


スポーツドリンクがおすすめな場面

一方で、次のような場合にはスポーツドリンクの活用がおすすめです。

  • 屋外に長時間いる
  • 炎天下で仕事をする
  • 部活動やスポーツをする
  • 大量に汗をかく
  • 汗で服が濡れるほどの活動をする
  • 夏場の大会や試合に出る
  • 熱中症リスクが高い環境にいる

特に、瑞穂町周辺で屋外作業をされる方、保土ヶ谷区周辺で坂道の多い地域を歩くことが多い方、部活動やスポーツをしている学生さんは、夏場の水分補給を軽く考えないことが大切です。

汗をたくさんかく環境では、水だけを大量に飲むよりも、塩分や糖質を適度に含む飲み物の方が体に吸収されやすい場合があります。

また、サッカー、野球、陸上、バスケットボール、テニスなど、夏場に練習や大会がある競技では、練習前・練習中・練習後の水分補給を計画的に行うことがコンディショニングにもつながります。


Q3. アルコールは水分補給になりますか?

A. 残念ながら、水分補給にはなりません。

「ビールを飲んだから水分は摂れている」と思われる方もいますが、アルコールは水分補給としてはおすすめできません。

アルコールには利尿作用があり、尿として水分が排出されやすくなります。

さらに、アルコールを体内で分解・代謝するためにも水分が必要になります。そのため、お酒を飲んだ後は、体の中では思っている以上に水分が使われています。

特に夏場は、

  • 汗をかく
  • 体温が上がる
  • 食欲が落ちる
  • 睡眠の質が下がりやすい
  • アルコールでさらに水分が失われる

という状態が重なりやすくなります。

そのため、暑い日の飲酒は脱水を進めやすく、翌日のだるさや頭痛、夏バテ感にもつながることがあります。

お酒を飲む場合は、お酒と同じくらいの量の水を一緒に飲む意識を持ちましょう。

例えば、

ビールを1杯飲んだら、水も1杯飲む。
チューハイを飲んだら、合間に水を飲む。
寝る前にもコップ1杯の水を飲む。

このように、飲酒時こそ意識的な水分補給が大切です。


水分補給は「量」だけでなく「タイミング」も大切

水分補給というと、1日にどれくらい飲めばいいかを気にする方が多いですが、実はタイミングも大切です。

おすすめのタイミングは、

  • 起床後
  • 朝食時
  • 外出前
  • 入浴前後
  • 運動前
  • 運動中
  • 運動後
  • 就寝前

です。

一度に大量に飲むよりも、こまめに分けて飲む方が体への負担も少なくなります。

特に高齢の方は、のどの渇きを感じにくくなることがあります。瑞穂町や保土ヶ谷区でも、夏場は室内で過ごしていても熱中症になるケースがあります。

「家の中にいるから大丈夫」と思わず、エアコンの使用とあわせて、こまめな水分補給を意識しましょう。


夏バテ対策には水分だけでなく食事も大切

夏場は冷たい飲み物や麺類が増え、食事量が落ちやすい季節です。

水分補給はもちろん大切ですが、体調を整えるためには食事からの栄養補給も欠かせません。

特に意識したいのは、

  • たんぱく質
  • ビタミンB群
  • ミネラル
  • 炭水化物
  • 塩分

です。

食欲がないからといって、そうめんやアイス、冷たい飲み物だけで済ませてしまうと、エネルギー不足や栄養不足につながります。

夏バテを防ぐためには、肉・魚・卵・大豆製品などのたんぱく質を取り入れながら、主食・主菜・副菜をできる範囲でそろえることが大切です。

また、スポーツをしている方や大会シーズンを迎える学生さんは、練習量に見合った食事と水分補給がパフォーマンスに大きく関わります。

「何を飲むか」だけでなく、「何を食べるか」も夏のコンディショニングには欠かせません。


まとめ

夏場の水分補給は、体調管理や熱中症予防の基本です。

今回のポイントをまとめると、

  • コーヒーやお茶も水分補給として考えてOK
  • カフェインが気になる方は、水や麦茶も組み合わせる
  • 室内で汗をかかない場合、スポーツドリンクは必須ではない
  • 屋外活動や運動時にはスポーツドリンクがおすすめ
  • アルコールは水分補給にならない
  • お酒を飲む時は同量程度の水も意識する
  • 夏バテ対策には水分だけでなく食事も重要

サッカーワールドカップで注目されているハイドレーションタイムのように、夏場は意識的に水分補給の時間をつくることが大切です。

日常生活でも、仕事中、外出前、運動前後など、自分なりの「水分補給タイム」を決めておくと習慣にしやすくなります。


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執筆者情報

管理栄養士 吉良 優衣

株式会社たいよう所属。

整骨院に来院される患者さまへの栄養指導をはじめ、ダイエットサポート、健康づくり、スポーツ栄養、コンディショニングサポートなどを行っています。

現在はオンラインでの栄養相談を中心に活動しており、全国どこからでもご相談いただけます。

対面相談は、東京都西多摩郡瑞穂町「あい整骨院」、神奈川県横浜市保土ヶ谷区「メディカル・ブルー整骨院」にて対応しております。