こんにちは。管理栄養士のゆいです。
「インフルエンザは冬に流行するもの」
そんなイメージを持っている方も多いのではないでしょうか?
ところが2026年は、例年よりかなり早い時期からインフルエンザの流行がみられています。
厚生労働省によると、8月17日~23日の定点医療機関当たりの平均報告数が1を超え、8月28日にインフルエンザの「流行入り」が発表されました。
これは感染症法が施行された1999年以来、2番目に早い流行入りです。なお、早い流行入りがそのまま今後の大流行を意味するわけではなく、流行動向については引き続き分析が行われています。
まだ暑さが残る9月。
「インフルエンザ対策なんてまだ早い」と思わず、今のうちから体調管理を意識していきましょう。
今回は管理栄養士の視点から、免疫機能を正常に保つために意識したい食事についてお話しします。
「免疫力を上げる食べ物」はある?
「免疫力を高めるには○○を食べるといい!」
このような情報を目にすることがあります。
しかし、何か1つの食品や栄養素を摂ったからといって、インフルエンザにかからなくなるわけではありません。
そもそも免疫にはさまざまな細胞や組織が関わっており、それらが正常に働くためには、エネルギーやたんぱく質、ビタミン、ミネラルなど多くの栄養素が必要です。
つまり大切なのは、
「特別なものをたくさん摂る」よりも「必要な栄養を不足させない」こと。
普段の食事を整えることが、栄養面からできる免疫ケアの基本になります。
① まずは「しっかり食べる」
免疫というとビタミンCなどに目が行きがちですが、その前に確認してほしいのが食事量そのものです。
例えば、
- 朝食を抜いている
- ダイエット中で極端に食事量を減らしている
- 昼食はおにぎり1個だけ
- 疲れて夕食を簡単に済ませる
- 忙しくて1日2食になっている
こんな食生活が続いていませんか?
体を動かすにも、体温を維持するにも、免疫系を含む体のさまざまな機能を維持するにもエネルギーが必要です。
まずは1日3食をベースに、主食・主菜・副菜をそろえることから始めてみましょう。
「免疫にいいものを足す」前に、「普段の食事で不足をつくらない」。
ここが重要なポイントです。
② 毎食「たんぱく質」を意識しよう
たんぱく質は筋肉だけの栄養素ではありません。
体内のさまざまな組織や酵素などの材料になるため、健康な体を維持するうえで欠かせない栄養素です。
おすすめは、
肉・魚・卵・大豆製品・乳製品など。
例えば
朝食が、「パン+コーヒー」だけなら、
→パン+卵+ヨーグルト
にするだけでも、たんぱく質をプラスできます。
昼食がおにぎりだけなら、
→ゆで卵やサラダチキン、豆腐、ヨーグルトなどを追加
してみるのもよいでしょう。
「1日のどこかでまとめて」ではなく、毎食たんぱく質を摂ることを意識してみてください。
③ ビタミンCも忘れずに
免疫ケアというと、よく名前が挙がるのがビタミンCです。
ビタミンCには抗酸化作用があるほか、免疫系が正常に働くためにも必要な栄養素です。
ビタミンCを多く含む食品には、
パプリカ・ピーマン・ブロッコリー・キウイフルーツ・いちご・柑橘類
などがあります。
「最近、野菜や果物をあまり食べていないな」という方は、まず1品追加するところから始めてみましょう。
例えば、
朝食にキウイをプラスする
昼食に野菜の小鉢を追加する
夕食にブロッコリーを添える
これくらいでもOKです。
ただし、「ビタミンCをたくさん摂ればインフルエンザを予防できる」という意味ではありません。
特定の栄養素だけを大量に摂るのではなく、普段の食事の中で不足しないように摂ることが大切です。
④ 実は免疫にも関係する「ビタミンD」
もう一つ注目したいのがビタミンDです。
ビタミンDというと「骨の健康に必要な栄養素」というイメージが強いかもしれません。
実際には骨だけでなく、免疫機能にも関与する栄養素です。厚生労働省eJIMでも、免疫系が細菌やウイルスに対応するためにビタミンDを必要とすることが説明されています。
ビタミンDを含む代表的な食品は、
鮭・サバ・マグロなどの魚、卵黄、きのこ類
などです。
特に、「最近魚をほとんど食べていない」という方は要チェック。
毎日でなくても、普段の献立に魚料理を取り入れる機会を増やしてみましょう。
「ビタミンを摂れば大丈夫」ではありません
ここまで栄養についてお話ししましたが、食事だけですべての感染症を防げるわけではありません。
厚生労働省もインフルエンザなどの急性呼吸器感染症対策として、手洗いや咳エチケットなどの基本的な感染対策を挙げています。
そのため、
食事・睡眠・休養・感染対策をセットで考えることが大切です。
「免疫力を上げなきゃ!」と特別な食品やサプリメントだけに頼るのではなく、まずは日々の生活を振り返ってみましょう。
今日からできる「免疫ケア」をチェック!
最後に、普段の生活をチェックしてみてください。
□ 1日3食を基本に食べている
□ 毎食、肉・魚・卵・大豆製品などを食べている
□ 野菜を毎日食べている
□ 果物を取り入れている
□ 魚を食べる習慣がある
□ 極端な食事制限をしていない
□ 睡眠時間を確保している
チェックが少なかった方も、全部を一気に変える必要はありません。
まずは1つ改善するところから始めてみましょう。
「何を食べればいい?」と思ったら管理栄養士へ
「バランスよく食べましょう!」と言われても、
「自分の場合は何が足りないの?」
「忙しくてもできる方法は?」
「サプリメントは飲んだ方がいい?」
「ダイエット中はどうすればいい?」
など、人によって悩みは異なります。
当院では、管理栄養士による栄養相談を行っています。
普段の食事内容を確認しながら、一人ひとりの生活スタイルや目的に合わせて食事についてアドバイスしています。
インフルエンザが季節外れの時期から流行している今だからこそ、特別なものに頼るのではなく、毎日の食事から体調管理を見直してみませんか?
気になる方はお気軽にスタッフ、またはLINEから管理栄養士までご相談ください。