こんにちは!管理栄養士のゆいです。
秋といえば「食欲の秋」。
さつまいも、栗、きのこ、新米など、おいしいものが増える季節です。
さらに連休になると、旅行に出かけたり、家族や友人と外食したりする機会も増えますよね。
ダイエット中の方からすると、
「連休中、食べすぎてしまった……」
「せっかく体重が減っていたのに増えてしまった」
「もうダイエット失敗かも」
と落ち込んでしまうこともあるかもしれません。
でも、数日食べすぎたからといって、それまでのダイエットがすべて無駄になるわけではありません。
大切なのは、食べすぎた後にどうするかです。
今回は、食欲の秋だからこそ知っておきたい「食べすぎた後の体重」と「食事の戻し方」について、管理栄養士が解説します。
連休明けに体重が1kg増えた!全部脂肪になったの?
連休明け、恐る恐る体重計に乗ってみると……
「1kg増えてる!」
こんなこともあると思います。
ここで知っておいてほしいのが、体重の増加=すべて体脂肪が増えた、ではないということです。体重は体脂肪だけではなく、身体の水分量、食べたり飲んだりしたもの、排便状況などによっても変化します。
さらに、連休中は外食が増えて塩分や炭水化物の摂取量が普段より多くなることもあります。炭水化物からつくられるグリコーゲンは筋肉や肝臓などに蓄えられ、その貯蔵量の変化には体内の水分量の変化も伴います。
実際、炭水化物を多く摂取してグリコーゲンを増やす「カーボローディング」の研究では、体水分量の増加を中心として短期間で体重が増えることが報告されています。
つまり、連休明けに増えた体重のすべてを「脂肪が増えた!」と考える必要はありません。
もちろん、消費するエネルギー以上に食べる状態が続けば体脂肪の増加につながります。
しかし、翌朝の体重だけを見てダイエットの成功・失敗を判断するのは早すぎます。
一番避けたいのが「食べないリセット」
「昨日食べすぎたから、今日は朝ごはんを抜こう」
「今日はサラダだけにしよう」
「炭水化物は全部抜こう」
体重が増えていると、こんなふうに極端に調整したくなるかもしれません。
しかし、食べすぎた後だからといって、極端に食事量を減らす必要はありません。
厚生労働省のe-ヘルスネットでも、減量では特定の食品を抜いたり、極端に食事量を減らしたりするのではなく、主食・主菜・副菜をそろえた食事を基本とすることが紹介されています。
食べすぎた翌日は、「食べない」ではなく「いつもの食生活に戻す」ことを意識しましょう。
食べすぎた翌日にやってほしい3つのこと
①いつもの食事に戻す
まずは朝食・昼食・夕食を普段のリズムに戻しましょう。
「昨日食べた分を取り返そう」とする必要はありません。
ご飯などの主食、肉・魚・卵・大豆製品などの主菜、野菜やきのこ、海藻などを使った副菜を基本にして、いつもの食事へ戻していきます。
②水分をしっかり摂る
連休中にお酒を飲んだり、外食が多かったりすると、普段とは水分摂取のパターンも変わりがちです。
食事を通常に戻すのと同時に、水やお茶などでこまめに水分を摂りましょう。「体重を減らしたいから水を飲まない」という方法はおすすめできません。
体重の数字だけではなく、身体のコンディションを整えることを優先しましょう。
③いつもの生活・活動量に戻す
「食べた分を全部消費しなきゃ!」と、翌日に突然何時間も運動する必要はありません。
まずは普段の生活に戻し、歩く、階段を使うなど、無理なく身体を動かしていきましょう。
ダイエットは1日で結果を出すものではありません。
食事も運動も「罰」のように考えず、続けられる生活に戻すことが大切です。
「食べすぎ→食べない→また食べすぎ」に注意
ダイエット中に注意したいのは、食べすぎそのものだけではありません。
例えば、
連休で食べすぎる
↓
体重が増えて焦る
↓
翌日の食事を極端に減らす
↓
空腹が強くなる
↓
また食べすぎる
↓
「やっぱり私はダイエットできない」と諦める
こんな流れになってしまうことがあります。
1回の外食や連休中の食事を完璧にコントロールするよりも、その後いつもの生活に戻れることの方が、長く体重管理を続けるうえでは重要です。
食欲の秋を楽しんでも大丈夫
ダイエットというと、
「甘いものは禁止」
「外食は禁止」
「食べすぎたら失敗」
と考えてしまう方もいます。
しかし、食事は栄養を摂るためだけのものではありません。
家族や友人と食事を楽しんだり、旅行先でその土地の料理を食べたり、旬のおいしいものを味わったりすることも食事の大切な役割です。
ダイエット中だからといって、食欲の秋を楽しんではいけないわけではありません。
連休を楽しんだら、次の食事からまた普段の生活へ。
「食べてしまったから、もういいや」ではなく、
「楽しんだから、また戻そう」くらいに考えてみてください。
ダイエットは1日では決まりません
体重は日々変動します。大切なのは、1回の食事や1日の体重だけを見て一喜一憂するのではなく、食生活や体重の変化を長い目で見ることです。
連休で少し食べすぎても、そこでダイエットが終わるわけではありません。
食べすぎた後に極端なことをせず、いつもの食事・生活へ戻す。
まずはここから始めてみましょう。
当院では、管理栄養士による栄養相談・ダイエットサポートを行っています。
「食事を減らしているのに体重が減らない」
「外食や間食とどう付き合えばいい?」
「自分に必要な食事量がわからない」
など、ダイエット中の食事についてのお悩みもお気軽にご相談ください。
我慢だけのダイエットではなく、食事を楽しみながら続けられる方法を一緒に考えていきましょう。
参考文献・参考情報
・厚生労働省 e-ヘルスネット「肥満・メタボリックシンドローム予防の食事」
・厚生労働省 e-ヘルスネット「食事バランスガイド(実践・応用編)」
・Shiose K, Takahashi H, Yamada Y. Muscle Glycogen Assessment and Relationship with Body Hydration Status. Nutrients. 2023;15(1):155.